Kijikko diary

上海在住。手芸と小沢健二を愛する、私のダイアリー。

しずか かんさつにっき


隣の席に、
中国人のアシスタントの女の子が入社してきました。



名を、「しずか」と言います。もちろん、あだ名です。
名前の一部に「静」という字が入っているので、
「しずか」です。



この、しずか。


めちゃ、うるさい。


めちゃ、白い。


めちゃ、でかい。


めちゃ、髪長い。


めちゃ、ミーハー。


日本やアニメが好き。


シノラーみたいにいろんなものを腕につけているので、彼女が動くたびに
じゃらじゃら音がする。



業務時間の大半、何か食べてるか、ネットショッピングしてるか、どっちか。
日本の「鬼畜系ゲーム」の声を着メロに設定しており、「いつかゆっくり
殺してやるよ・・・」という日本語の台詞が流れる悪趣味なものなので、
彼女の携帯がなるたび私はぞっとする。



理解不能なキャラクターで、入社早々、良い意味でも悪い意味でも、
社内から注目を浴びている人物なのであります。



きょうのしずか。



★ ★ ★ 8がつ25にち ★ すいようび ★ はれときどきあめ ★ ★ ★



しずか、朝、遅刻してくる。今月もう何回目?数え切れないほど遅刻している。
上司から怒られることは分かっているので、一応、息を切らしている風を装って
オフィスに入ってくる。この世の終わりのような顔。



自ら上司に謝りにいき、あっさり許してもらうと(上司も上司で遅刻常習だからね)
着席後、さっそく化粧を開始。必死の形相で粉を塗りたくる。すごいスピードで
手が動いている。



(遅刻してきたのに堂々と化粧!?)なんていう意見はもちろん通用しない。



落ち着いたと思ったら、パンをむしゃむしゃ。遅刻しても、朝ごはんの時間は確保
したいらしい。



(おやおや、次は優雅に朝食ですか?)なんていうイヤミも、もちろん通用しない。



午後3時ごろ、また隣でパンをむしゃむしゃ。次はでっかいソーセージ入りのパン。
おやつの時間らしい。上司が声をかける。注意するのかと思いきや、「ミルクティー
の宅配を注文しない?」との誘い。上司も上司でダメな人だからね。



「この会社はもうダメだな」と思う。



仕事そっちのけで、ミルクティーの注文をとるしずか。「この種類は甘すぎです!」
「これはタピオカが入ってないタイプです!」など、まるでミルクティー屋の店員
のように、みんなにミルクティーの魅力を語る。いつになく活き活きしている。
「あなたは飲まないの?」と聞かれるが断る。私の小さな抵抗。



・・・。



★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★ ★



日本の会社員にはありえない。まるで自宅にいるかのように自由に振る舞う
しずか。隣で彼女を見ていて、「なんで?」と思うことばかりです。



おもしろいけど、ありえない。
そんな彼女の自己中な日常はつづく・・・。



いや、つづかないでほしい、
けどつづいてほしいような・・。