Kijikko diary

上海在住。手芸と小沢健二を愛する、私のダイアリー。

南大阪の雛祭り パート1


仲の良い友達「のめ」が結婚した。

のめはかわいいもの、おしゃれなものが好き。

そして、人のことを思いやる(思いやりすぎる)、優しさを持った女の子。

新郎は、祭りが好き。だんじりが好き。

二人とも、生まれも育ちも大阪は南河内




「どんな結婚式になるやろう?」って楽しみにしてた。



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余興のリハーサルで、式場に早めに入ったときから、薄々気づいてた。

なんかきな臭い結婚式やでって。

だって、ふつうの結婚式で使わないであろうステージから、

ふつうの結婚式で聞こえるはずのない、小太鼓の音きこえてくる。

よく見たらステージの上で小さいだんじりが舞ってるし。



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その次。

司会者の人と打ち合わせしてたら、変なこと言われた。

私  「私たちの余興は何時に始まりますか?」

司会者「う〜〜〜ん、正直、読めないですね。新郎新婦が獅子舞で入場されて・・・」

私  「し、ししまい?・・・・」


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式が始まって、のめの選曲であろうflipper's guitarのキュートな曲が流れだしても、

「獅子舞」という言葉が頭から離れない。「獅子舞」が衝撃すぎて、フリッパーズ

洒脱でポップな音楽が、この上なく嘘くさく聞こえてきて、笑いがこみあげてくる。


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その次。だんじり青年団っぽい人によるスピーチ。

「えー、本日は、『ひな祭りやから、祭りや』という風に聞いていますので・・・」。

そのとき、さっき感じてたきな臭さが、めちゃくちゃリアルになってきた。


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あれよあれよという間に、お色直し。

朱色の打掛を着たのめは、ほんまにかわいかった。


・・・・でも、獅子舞といっしょに登場してきた。


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私は、獅子舞に頭食べてもらったから、ネタとしてのめに報告にいった。

私 「獅子舞に頭かんでもらったよ〜」

のめ「よかったな、幸せになれるらしいで(真顔)」

私 「・・・・・」


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会場が獅子舞の衝撃から冷めやらぬうちに、コンテンツはブーケプルズへ・・・。

このへんの強引な流れも、ほんまに面白くてたまらんかった。


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私たちは仲良しグループとして、余興(スピーチ)したんやけど、その直後に青年団による

だんじりのサプライズ余興があったから、誰も私らの余興のこと覚えてないんちゃうかな。


サプライズでだんじりっていう発想は、めちゃくちゃすぎて、ほんまにすごいわ。

太鼓の音聞こえた瞬間に、「負けたわ」って思ったもんな。



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まあ、結婚式の批判してるみたいに見えるかもしれんけど、ほんまに楽しい結婚式やった。

新郎の男気。のめと祭りを愛する気持ち。

その隙間で控えめに見え隠れする、のめのキュートさ、かわいさ。


一見二人の嗜好性って混ざり合うことはないようやけど、いいところでバランスとれてて、

二人の関係をあらわしてるみたいやった。ちょっとシュールやったけど。

でもそれがまた、いつも優しすぎてシュールなことを見落としがちなのめの性格を

あらわしてるみたいで、ほんわかいとおしい時間やった。


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ていうわけで、のめ、結婚おめでとう。

ほんまに幸せになってな。

私めっちゃうれしかったわ。